墓場の鬼太郎を知らなくても、ゲゲゲの鬼太郎を知らない人はいるでしょうか。墓場の鬼太郎は、なぜ、ゲゲゲの鬼太郎になったのでしょうか。
墓場の鬼太郎、知ってますか。ゲゲゲの鬼太郎なら知っているけど………。などという声が聞こえてきそうですが、ハイ、墓場の鬼太郎とゲゲゲの鬼太郎は同じです。最初は、墓場の鬼太郎というタイトルで作者の水木しげるさんは書いていたのですが、テレビ化されるに当たり、墓場ではちょっと……ということで、タイトルが変わったといういきさつがあります。ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ……という主題歌が耳にはいっているせいか、私にはゲゲゲの鬼太郎のほうがピンときます。作者の水木しげるさんはその辺をどう感じていらっしゃるのでしょうかね。それにしても、墓場の鬼太郎とは奇怪な名前ですね。ゲゲゲの〜も奇怪ですが。作者の水木しげるさんのしげるは本名です。小さい頃、そのしげるを言えなくて、シゲルがシゲゲになってしまったのでしょう。そんなわけでゲゲゲの鬼太郎が誕生したようです。ストーリーも奇怪ですね。目玉に手足があるのが親父で、ねずみ男なんてのがいたり。妖怪と現実が微妙に入り混じっていたり。その微妙さの故でしょうか、ファンはたくさんいます。
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主人公は作者の分身などといいますが、漫画のゲゲゲの鬼太郎はとにかく不思議な世界です。いろんな妖怪が出てきます。作者の水木しげるさんの戦争体験記を基にした自伝がNHKでテレビ化されていましたが、壮絶な戦争体験がベースにあるようです。そのテレビ「幾多郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争〜」では、香川照之が水木役を好演していました。
水木しげるさんは2008年で86歳になります。現在の漫画界の最長老といってもいいでしょう。戦争で左腕を失い、復員後は絵で生計を立てたいと努力したようです。当時の花形・紙芝居作家になり、
それが廃れると貸本作家になり……と日の当たらない場所で書き続けます。1966年に講談社児童漫画賞を受賞すると生活は一変。とくに1968年墓場の鬼太郎がアニメ放映されると人気に火がつき、今日に至る……という感じです。とにかく、一貫して妖怪を登場させる不思議な世界。このような作風は二度と現れないでしょうね。あまりにも強烈なため、似た作風のものはすべて真似と見えてしまうからです。
墓場の鬼太郎がゲゲゲの鬼太郎という名でアニメ化され、テレビ放映が始まったのが1968年。2008年は記念すべき40周年に当たります。それを意識したのかどうかは分かりませんが、2007年には実写版のゲゲゲの鬼太郎が映画化されました。主演はウェンツ瑛二です。端正な彼のマスクと鬼太郎のアニメの顔が一致しないな〜と思っていたのですが、ナ、ナ、ナント、ちゃんちゃんこを着て、顔を覆ういつもの髪型スタイルになっているのを見ると、すっかり鬼太郎なのです。ちゃんちゃんこ姿もさまになっているのです。変身のなせるわざ?それともキャスティングの妙?映画って不思議です。そういえば、2008年のアニメ版で3話〜5話に登場する寝子の声はショイコタンが担当しています。エンディングテーマを歌っているのも彼女です。ショコタンといえばブログの女王、読んだことはありますか。最後に、水木しげるさんゆかりの地は鳥取県境港市。ここには水木しげる記念館があり、ゲゲゲの鬼太郎をはじめとする原画作品などが展示されています。水木しげるロードというものもあります。現住まいのある東京都調布市の北口天神通り商店街には代表的な妖怪のオブジェが並んでいます。わが街の誇りということでしょうね。ゲゲゲの鬼太郎、いや墓場の鬼太郎は、いろいろな意味で各方面で愛されています。
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